今や威厳は影も形もない
けど、あたしは瑞樹の
先輩でもあるんだ。



今こそそれを思い出す
べきとばかりに、あたしは
ピシッと言い切った。



ところが返ってきた声は――…。



「手を動かせと言われても
――だってもうできちゃったし」



「…………えっ?」



で、できた? いつの間にっ!?



あたしは慌てて椅子を
鳴らして瑞樹のPCを覗き込む。



たしかに、瑞樹に頼んだ
統計表のページは綺麗に
仕上がってた。

レイアウトも完ペキ。



「な…………」



「どう、いい感じでしょ?

後は莉央のプレゼン文の
ところができればバッチリ♪」



「……………」