だけどまたいつ忙しくなる
かもわからないから、
『瑞樹は今のうちに体を
休めとけ!』なんて
課長にも言われてる。



それにあたしは自主的に
居残りしてるだけだから、
気を使う必要なんてないのに。



戸惑ってると、瑞樹は
なぜかむくれたような声で、



「あのねー。

頑張るのはいいけど、
ちょっとはオレのことも
考えてる?

せっかく時間できたのに、
ゼンゼン莉央の家とか
行けないじゃん」



もはや完全プライベートの
口調でそう言うと、ドサッ
と椅子に腰をおろした。



そしてこれみよがしに
ほお杖をついて、ジトッと
した目であたしを見て、



「極端なんだよな。

オンのスイッチ入ったら
スピード調整できない
なんて、レトロ過ぎ」