《完》オフィスでとびきりの夜を

長い沈黙の後、課長も
確信に満ちた声でそう告げる。



瑞樹はその声にようやく
顔をあげて、



「――ハイッ。

こんないい機会を下さって
本当にありがとうございました」



かすかに頬を朱に染めて、
興奮を押さえ切れない声で
そう言った。



課長はおかしそうに
クスッと笑って、



「お礼なんていいわよ。

商品を愛し仕事を愛する
からこそ、いい物ができあがる。

そのことが、キミにも
よくわかったでしょ?」



「―――ハイッ!!」



今までに聞いたことが
ないくらい元気な声で答えて。



そうして瑞樹は唐突に、
目線だけを動かして
あたしを見た。



(え…………!?)