《完》オフィスでとびきりの夜を

「だ、だって瑞樹が聞いて
きたから……!」



「ゴメンね。

わかってたけど聞きた
かったんだ。莉央の口から。

オレだって何があったって
超然としてられるほど大人
じゃないんだから。

――特に莉央のことでは」



「瑞樹―――…」



「それだけ、莉央に
ベタ惚れだってこと。

……って言ったら
許してくれる?」



「……もう………」



わかっててそんな聞き方
する瑞樹は、やっぱり
イジワルだよ。



(許すも何も……
そんなふうに言われたら、
怒ったりなんてできない
じゃない――)



それに、不安にさせたのは
他でもないあたし。



結局、おんなじだったんだ。

あたしも、瑞樹も。