《完》オフィスでとびきりの夜を

「圭輔は、ただの友達だよ。

再会して話をして、あたし
自身心からそう思ったの」



あたしが課長のことで疑心
暗鬼になってたように、
瑞樹も不安を抱えてたん
なら、今すぐに誤解を解きたい。



そんな思いを込めて、
まっすぐに瑞樹を見つめる。



瑞樹はその視線を受け
止めて、少しだけ探る
ような瞳で聞いてきた。



「――ホントに? 

桜井さんにちょっとだけ
気持ちが動いちゃったり
とか……」



「ないよ!!」



瑞樹の言葉が終わるのを
待たずに叫ぶと、瑞樹は
ビックリしたように目を
丸くする。



そしてクスクスと笑いながら、



「わ、わかったよ。

もうわかったから、そんな
必死にならなくていいって」