《完》オフィスでとびきりの夜を

その答えに、瑞樹は
ヒョイと肩をすくめて、



「……ったく。

陰口も噂話も好きじゃない
のはいいことだけど、もう
ちょっと情報には敏感な
方がいいんじゃない?」



「うぅっ……。だって……」



好きじゃないものは、
好きじゃないんだもの。



そう言おうとしたら、
それを遮るように瑞樹が
ポソリとつけ足した。



「……ま、そーゆー純粋な
とこが好きなんだけどさ」



「え…………?」



ドキッと心臓が跳ねる。



(瑞樹……。今、なんて――?)



頭に乗せられた掌も気に
せずに、あたしは一歩
瑞樹に近づいた。



今耳にした言葉を確かめる
ように、グッと顔をあげて
瑞樹を見つめる。