この痛みと切なさこそが、
あたしの気持ち。



あたしはやっぱり瑞樹が大好き。

今でも、想ってる。



だけど――きっと、
それだけじゃいけないんだ。



(そうだよ……。

17の時、あたしは自分と
同じ道を歩いてくれない
圭輔が不満で、寂しくて。

結局それで別れたんだ)



もしかしたらあたしが今
瑞樹に求めてることも、
それと一緒じゃないの?



自分の手の届く所、理解の
できる所にいてくれなきゃ
不満で、不安で。



(8年も経ったのに、
あたし、ちっとも成長
してないじゃない……)




――このままじゃ、ダメなんだ。



声に出さずにもう一度
繰り返して、あたしは
自分自身に問いかけた。



あたし達の未来のために、
あたしがしなくちゃいけ
ない“何か”を――…。





     ☆☆☆☆☆



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