《完》オフィスでとびきりの夜を

そんなことを考えて黙り
込んでたら、圭輔の少し
不安そうな声があたしの
意識を連れ戻した。



『まずかったか?

岡田さんには、高校の
同級生とだけ説明しといた
けど……』



「あ、う、ううん。別に……」



曖昧に答えつつも、圭輔が
わざわざ沙織さんに聞いて
まで電話してきた理由は
サッパリわからない。



ためらいつつも、あたしは
ストレートに尋ねてみた。



「で、どうしたの?

あたしに何か用事?」



するとスピーカーの向こう
から聞こえてきたのは、
大きなため息。



『用事? って、つれない
言い方するなって。

飲みに行こうって言ってただろ。
その誘いだよ』