《完》オフィスでとびきりの夜を

(あたしなんていなくても。

……ううん。
むしろあたしはいない方がいい)



瑞樹を撮るカメラマンは
圭輔なんだもの。


あたしがいない方が、
きっと瑞樹も集中できるだろう。




ハァッと大きなため息を
ついた時――タイミングを
合わせたように、突然
携帯が鳴り出した。



ベッドの上で壁にもたれて
座ってたあたしは、
ビクッと肩を震わせて
立ち上がる。



(誰だろ……?)



ディスプレイには見覚えの
ない電話番号が表示されてた。



いぶかりながら電話に
出ると、聞こえてきたのは――。



『あ、もしもし? 莉央か?』



「―――――!?」



この声………

もしかして、圭輔!?