《完》オフィスでとびきりの夜を

ヒンヤリとした冷たい
感覚が体を走り、同時に
頭の中で警鐘のように
何かが鳴り響いた。



――このままじゃいけない。



本能的にそう感じているのに……


なのになぜか、体が
縫い止められたように
動けない――…。




こめかみを冷たい汗が伝う
のを感じながら。



瑞樹は囚われたように、
目の前の漆黒の瞳から
目をそらすことができな
かった――。





     ☆☆☆☆☆



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