《完》オフィスでとびきりの夜を

正直に告白したのが意外
だったのか、課長は面白
そうに目を丸くして、



「あら、ずいぶん素直なのね。

強がる余裕もないときたか」



「強がってどうするんですか。

あ、でも勘違いしないで
下さいよ。
ビビってるわけじゃないんで。

オレの仕事の出来に、この
企画の成功がかかってるん
ですから。

気合い入れて、精一杯
頑張ります」



自分に発破をかける意味も
込めて、力強く言い切る。



それを聞いた課長は、
満足そうな笑みを広げた。



「……上出来よ。

まだ若いのにそこまで
言えれば、今はそれで充分だわ」



そして課長はほお杖を
解き、背筋を伸ばすと
その顔を瑞樹に近づけた。