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「いよいよ明日、か……」



誰もいないオフィスで、
瑞樹は一人壁に掛けられた
洋服を眺めていた。



同じ壁にある時計は
PM9時をさしている。



最近は忙しくて残業する
社員も多いけれど、
さすがにみんな8時過ぎ
には帰り、残っているのは
自分一人だ。



瑞樹ももう今日やるべき
仕事は終わっているのだが
――明日のことを思うと、
なぜか家に帰る気にならなくて。



それでもう30分以上も、
こうして壁に掛かった服を
眺めていた。



「どれも、傑作だよな……」



ここ数週間のみんなの
努力が集結した、ストロ
ベリーボーイズのデビュー
ラインナップ。