《完》オフィスでとびきりの夜を

     ☆☆☆☆☆



スタジオからの帰り道。



やっぱり事務的なこと
以外は何も話してくれない
瑞樹だけど、その態度は
心なしか朝よりもムスッと
しているように見えた。



(やっぱり――
気にしてるのかな――…)



ただの同僚としての立場を
貫いて、話をあわせて
くれてたけど。



(圭輔がはっきりカノジョ
だって言っちゃったもんね……)



もちろん圭輔はあたしと
瑞樹の関係なんて知ら
ないんだから、その言葉に
他意なんてない。



遠い昔のことなんだから
伏せた言い方をする必要も
ないと思った――ただそれだけ。



だけどやっぱり……

瑞樹、それを気にしてるの……?