《完》オフィスでとびきりの夜を

     ☆☆☆☆☆



メイクやヘアスタイリスト
だという撮影スタッフに
取り囲まれて、瑞樹は
さすがに少したじろいでいた。



というのも、瑞樹を見る
なりやる気がみなぎって
きたらしい彼女達。



今はファンデーションの
サンプルを瑞樹の顔の
真横に持って来て、どれが
いいかと考えてるだけだけれど。



(なんか今にも、塗って
みようとか言い出しそう
なんだけど。

いいのかな、これ――…)



思わず助け舟を期待して
圭輔を探して、瑞樹はその
姿が近くに見当たらない
ことに気づいた。



(え………桜井さん、
どこに――)



取り囲む人の頭越しに
キョロキョロと見回して――

圭輔を見つけると同時に、
ハッと息を飲む。