あたしは仕事中なのに昔と
変わらない圭輔の口調に
戸惑いながら、



「え……。いい、の?」



「あぁ。お前だって関係者だろ。

柳瀬クンと一緒に見て
いけばいいさ」



「――行きましょ、莉央さん」



「う、うん」



結局あたしも一緒に、打ち
合わせしてた小さな部屋を
出てスタジオに移動した。



中に入るといくつもの
ライトや機材に囲まれた
中心のスペースで、白い
壁面をバックにまさに今
撮影が行われてる。



カメラマンの声に合わせて
流れるようにポーズを
変えてるモデルさんが、
いかにもプロっぽい。



「はーっ、すごいなぁ。

オレもあんな感じでやら
なきゃいけないのか……」