彼―――圭輔の困惑と
懐かしさの入り混じった
表情に、あたしも遠い昔を
思い出してた。



(8年ぶり、だよ。

まさか、こんな所で会う
なんて――…)



あの頃よりも少し伸びた
ような気がする長身と、
肩幅の広いスポーツマン
タイプの体型。



髪は黒髪のストレートで、
今は少し長め。


凛々しい目元と優しい
口元は大人っぽくなった
けど、面影はあの頃のままだ。



「カメラマンに……
なったんだ……」



「あぁ。おかげさまでな」



短く言葉をかわした時、
視界の端で瑞樹が怪訝な
顔をしてるのに気づく。



あたしがハッと瑞樹を
見ると、圭輔も思い出した
ように瑞樹に顔を向けた。



「ゴメンゴメン、柳瀬クン。

ちょっと驚きの再会だったから」