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――次の日。



オフィスで顔をあわせた
瑞樹は形式的な挨拶はして
くれるものの、決して目を
見て話してくれる事はなかった。



よそよそしいカタチだけの言葉。



それがあたし達の関係に
深い溝が入ってしまったん
だってことを、改めて
あたしに思い知らせる。




仕事を始めて数時間経つと
瑞樹はさりげなく課長に
声をかけ、二人でどこか
別室に移動した。



とはいえ昨日のことが
あって、みんな瑞樹には
こっそり注目してる。



二人が部屋を出ていく
なり、オフィスはすぐさま
騒がしさに包まれた。



「ねぇねぇ。

あれ、昨日の話をしに
行ったんじゃないの??」