不思議な話

「お嬢様、乗って下さい。

お連れの方も。」

タクシーの運転手のような格好した中年のオヤジが後部座席のドアを開けている。

藍は、運転手のオヤジに軽くお辞儀をして座席に乗り込んだ。

何がなんだかわからない気持ちのままで。

本当にテレビ局に行くって保証はないのに。

このへんな女を信用して乗りこんだのはいいけど。

へんな女も乗り込んだら運転手のオヤジは、ドアを閉めて運転席に乗り込んで発車を初めた。