ぶるぶると携帯が鳴り響いて、電話を取った。


知らない番号で、恐る恐る取り出した。


「ぁ、はい、どちらさんでしょうか」


聡は、言ってみた。


「こちら、未来を観せる会社の田島と申します。
松尾聡さんですよね。
あなたは、映画男優になりたいですよね。
あなたは、今、迷ってませんか」


聡は、俳優を目指して、とあるプロダクションでエキストラをしてるが、目立たない。


もっと、目立ちたい。


でも、このままでは、ダメ。


そんな狭間に挟まった状況のままにいる。