分かった。


意味もなく泣きたくなる理由。

胸になにか刺さるような痛みの理由。


心の奧がぎゅーってなる理由。






あたしは光樹に恋をしたんだ。


薄々気づいてた。自分の気持ちに。でもどこか認めたくない自分がいて。


光樹なんてての届かない相手。
だから恋しただけ無駄。


その思いを指し抜いてあたしは光樹に恋をした。

そう自覚してから学校では光樹を目で追うばかり。探すばかり。