いつだったかな?


両親があたしをリビングに呼んだ。

ニコニコしていて嫌なことじゃ無いことを察し、少し安心したのを覚えている。


向かい合わせで座り、テーブルに置いてあるグラスを手に取り、口へ運んだ。

ひんやりと冷たい液体が喉を伝う。


「それで…なに?」



呼んだくせにさっきから何も話さない両親に目をやる。


二人で顔を見合わせて同時に
「どうっ…」
「こうっ…」
違うことを言った。


「あはは」

と両親は笑っていたが、あたしは笑えない。


「テストの勉強があるから早くして!」


わざわざ勉強の合間を縫って…。

この二人に付き合わなければならないのか、




「ああ、ごめんなさいね」