「あ~♪かなり歌ったあ」


隣でハニートーストを頬張っている抄希はフォークを口に運びながら声を弾ませた。



「うん…!そうだね」


あたしも答えた。


多分、顔は笑ってる。でも…どうなんだろう。


もやもやは晴れることなくて。心のなかにとどまってる。




トーストの上のバニラアイスは溶けかけていて、その上にかかっているチョコソースはゆっくりとお皿に落ちていった。




それをただぼーと眺めていた。


唯花は光樹が好きなんだ。



きっと男ウケばっちりなんだろうなあ。



悔しくて。



視界がぼやけた。