いつも通り、友香は学校から帰宅すると


珍しく机に向かっていた。


10分ほど経つと、友香は可愛い便箋をポケットに入れて笑顔で言った。


「ちょっと瞳んちに置いてくる」


……“置いてくる”?


いつもなら
『遊びに行ってくる』ッて言うのに


この日、友香は違う言葉を言ったんだ。


「置いてくる…ッて、今日は遊ばないの?」


何となく気になり、あたしは聞き返してみた。


「うん…たぶんもう遊ばない…ッてか、遊べないかも」


……これが全ての
始まりだった。