部屋に響く、華耶の可愛らしい声。


あたしはそれを聞いても、特に動揺したりはしなかった。

華耶の今までの行動からして、容易に想像出来る事だ。



それよりもあたしが気になったのは、何故今その話をあたしにするのか、だ。

華耶の事だから、きっと何か考えがあってあたしに話したのだろう。


それを言って、あたしを傷付けようとでも思ってるのだろうか。



「ふーん…まあ華耶の様子からしてそうなんじゃないかなって思ってたよ」


あたしはわざとらしい程平然とした態度でそう言った。



華耶もまた平然とした態度で話を続ける。



「そっか、だよね。
それで、あたし…今日これから五十嵐君に告白しようと思ってるんだよね。

それで…姫月と五十嵐君仲いいからさ、もしかしたら姫月五十嵐君の事好きなのかなぁって思って。


もしそうだったらあたしまた姫月に酷い事しちゃうじゃん?」