正直初めは笑顔を作る余裕すらなかった。

いつから華耶のこと
こんなに嫌いになったのだろう。


自分でも驚く位、華耶が来た事にガッカリしている自分が居た。




それからは、『本当に微熱があったのか?』と思わせる程の華耶のテンションにあたし達は飲まれっ放しだった。


そして華耶は、事あるごとに五十嵐に話し掛けては周りの空気を気まずくさせていた。

五十嵐も、初めは周りに気を遣ってか『あぁ』とか『うん』とか一言だけだけど答えていた。
だけど華耶のしつこさに我慢出来なくなったのか、途中からは全く返事をしなくなった。
それどころか目線も合せようとしない。



そんな五十嵐の様子に、流石の華耶も大分うろたえている様に見えた。





「そろそろ焼くかぁ!」

鳴海の一言で、さっきまでの空気がパッと切り替わった。

「あれ?…皿が無いじゃん」

テーブルを見渡しながらそう呟く相田。


「えー?さっき紙コップと一緒に貰って来た筈なんだけど…」


そう答えるのは華耶。