六つの机を三つずつ向かい合わせにして座った。


五十嵐が左の席に座ると、華耶がその目の前の席に素早く座った。
……たまたま、だよね…?


「姫月、華耶の隣座ってもらってもいい?」


美津菜が小声であたしに聞いて来た。


「いいけど……なんで?鳴海真ん中の席に座ってるよ?」

「華耶の隣に座りたくないから」


美津菜は相当機嫌が悪い。
まだ華耶の事を許せていない様だ。


取り敢えずあたしは真ん中の席に座った。



気まずい空気があたしたちの中を支配する。
最初に沈黙を破ったのは華耶だった。


「まず、班長決めるんだよね!
誰かやりたい人いる?っていないよね。
五十嵐君やらない?」


華耶の先制攻撃に五十嵐は……無視。
それどころか華耶を睨み付けている様にも見える。


険悪なムードに耐えきれなかった鳴海が右手を挙げた。


「はい!はい!
お……俺やりまーす!」


不自然な程明るい声だ。


「そっか!じゃあよろしくね」


華耶がそう言うと、鳴海はふぅっと息を吐いた。