そして――― 放課後になった。

あたしは、ハルと一緒にファミレスに来ている。


「なんでファミレス?」


「だって、ナツ。 最近、疲れているようだから」


「そんなこと無いよ」


…… 嘘。 本当は、疲れている。

最近は勉強のあと、ベットに入るとすぐに睡魔が襲ってきて…… 朝まで起きることが無い。

時には、ケータイの充電を忘れてしまうことがある。

元から朝は弱い方だけど…… 最近は朝、起きることが辛い。


「そんなに張り詰めなくたって、自分のペースでやりなよ」


「やっているってー! 無理しているわけじゃないから」


わざと、明るく振る舞う。


心配、掛けたくないから―――。

嘘に、気付いて欲しくないから―――。


「嘘っ! ナツは、無理しているよ」


ハルには…… どうやら、嘘が通じないみたい。


「ナツの目元に日に日にクマが出来はじめてきているから」


「……」


「今までは、そんなひどくクマが出来たこと無かった」


ハルの言っていることが、あまりに的を得ているせいで…… 何も言い返すことが出来ない。