梨沙子は自分の家に
どうやって帰ってきたのか
わからないほどに
頭の中はぐちゃぐちゃになっていた

彼に会った日の翌日
学校を終えると梨沙子は
もえに会いに行った

ピ~ンポ~ンと
呼び鈴を鳴らすと
中からはもえの母親が現れた

『あらっ梨沙子ちゃん、いらっしゃい。学校終わったの?』と
母親の問いかけに
『はいっ。あの~もえ具合悪いんですか?』

『えっ?どうして?』

『いえ、もえがいつもなら出てくるはずだから…』と
梨沙子の言葉に母親は
゛ふふふ゛と小さく笑うと
『どうぞ上がって』と
中に招かれると梨沙子は
『お邪魔します』と
軽く頭を下げると中に入った