長い夏休みも旅行が終われば
あっという間に新学期が始まる

久しぶりに感じながら学校へ
ガラッと扉を開けると
先に来ていた梨沙子が
『おはよう』と
少しダルそうに挨拶をした
『おはよう。どうしたの?』と
私は席に座り問いかけると
『宿題…宿題出来なかった』と
答えながら頭を抱えた

私はクスッと笑い
『夏休み入ってすぐやらなかったの?林間学校があるって分かってるんだから、早めにすましておかないとダメじゃん』と
私は鞄に入っていた
宿題のノートを梨沙子に渡すと
梨沙子は笑いながら
『えっ、いいの?ありがとう』と
ノートを開きながら
書き写している

『おはよう』と
後ろから彼が眠むそうに
歩きながら挨拶をした
私はあの日の返事を
もらっていなかったせいか
彼を見るとあの日を思い出し
少しドキドキしていた
そして半分不安な気持ちも
押し寄せてくる

『おはよう~瑞木は宿題してきた?』と
梨沙子はノートを写している
『は?宿題当たり前だろ。やってないのかよ?林間あるの知ってんだから休み入ってすぐやれよ』と
梨沙子は目を丸くし
『もう~二人して同じこと言うな』と
梨沙子はむくれながら
ノートをひたすら写していた