ホテルのロビーに着き
先生に点呼確認を済ますと
私達は疲れた体と足を
引きづりながら部屋に急ぐ

『もえ、さっき本当はどうしたの?』と
手に持っていた
お土産を足場に置き
ベッドに一目散に横になると
梨沙子は私に尋ねた

『さっき、瑞木君と話をしてて、話の流れって言うか、勢いって言うか、瑞木君に告白しちゃったんだ』と
顔を赤くしながら
遊園地で起きたことを
梨沙子に全て話した
彼のことはもちろん
知己のことも何も言わず
梨沙子は黙って話を聞き
最後に『頑張ったね』と
梨沙子は言い笑った

梨沙子と仲良くなってから
私は色々と梨沙子に助けられ
そしていつも支えて貰っていた
そんな梨沙子の気持ちが
いつもとても嬉しかった

そしてあっという間に
楽しかった旅行も終わり
帰りの時間が迫っていた
楽しい思い出沢山できた―
だけどまだ彼からは
告白の返事はもらっていない

林間学校も無事に終わり
家に帰ると北海道では
感じなかった暑さを感じて
少し切なくなった
この暑い夏休みも
あと残り少なくなっていた