「アイドルが王室に入るとは…時代も変わったな~」 紫穂様の頭に輝く銀色のティアラ。 ティアラの輝き以上に紫穂様の至福の微笑が光る。 二人は祝福してくれるギャラリーに懸命に手を振った。 「やっぱ~結婚っていい~」 私は少々興奮気味。 「ふっ…」 透真はどうでもいいって感じに見つめる。 パレードも中盤。 紫穂様とナルは時々目を合わせて…何やら囁き合う。 仲睦まじい二人の姿が私の結婚の憧れを煽る。 私は隣に座る透真を見つめる。 「何だ?」 「別に…透真は結婚しないの?」