ジュヨンさんの……ファン!?


散々な言われように、ショックで言葉も出ない。
殴られた頬も、ヒリヒリ痛む。



「ちょっと噂になったからって調子に乗ってんじゃねーよ」



きゅっ……。
唇を噛んで涙をこらえる。


さっきまで、ジュヨンさんからのメッセージは、私に向けられたものだと確信していた。


だけど、今。

『調子に乗っている』

と言われた事で、それが崩れた。



確かに、自分に都合がいいように解釈していただけかも。


本当は、私に、ジナさんを愛しているって伝えたかったんじゃ――――…



何てバカなんだろう。
もしかしたら、ジュヨンさんも私の事を――…


そう思ったなんて……。
どこまで自惚れてるの?



「自分の立場を理解したなら、さっさと消えなっ」



このファンの言葉が胸に突き刺さって。
黙って引き返そうとした。



その瞬間。


ポロン――……


どこからか、聞き覚えのある旋律が聞こえてきた。