「アノ――、ジカン……イッショニイタジカンヲ、ワスレル――」


日本語での表現が難しいみたい。
言葉を選んでる。


「(韓国語、少し聞き取れ……ます。だから……韓国語、大丈夫です)」


私か言うと、


「アー……ゴメンナサイ。(僕と過ごした時間は忘れる。もう会いたくない。だから、さようなら……って)」


思いも寄らない言葉が返ってきた。


え――?
違う。


私、そんな風には言ってない。


「(違います。私が……言ったのは――)」


私の言葉を遮るように、


「(日本語で話して……。僕も、聞き取れます。君の言葉を聞かせて欲しい)」


ジュヨンさんは言った。


どくん。
ジュヨンさんの真剣な眼差しに、戸惑う。