自己嫌悪でズーンと暗くなっていると
「あのなぁ。
そんな顔されたら話すモンも話せなくなるだろうが。」
また、しゅーちゃんが私のオデコをピンッと弾く。
「ワリィのは全部俺だ。
亜美に甘えて付き合ったのも俺だし、亜美と付き合ってるクセにお前に手ェだしたのも全部、俺だろ？
俺だけが全面的に悪い。伊織は何も悪くねぇ。」
そう言って、しゅーちゃんはメッと怒る。
「だから、そんな顔すんな。」
「だけど…!!」
私だって結局は共犯だよ!!
きっと再会した時すぐに、しゅーちゃんが打ち明けてくれたとしても…
私はしゅーちゃんに惹かれてしまったと思うもの。
だから…、私にも責任は何もないと言われると余計にツラい。
それに何かが違う気がする。
そう意気込んで
反論しようとしていた勢いは
「どう言い訳したって…
亜美を不幸に追いやったのは俺だ。」
しゅーちゃんのその重い一言に、一気に沈静化させられてしまった。
