君を想うとⅢ~True love~




高宮の恋心を隠し持ちながら、旅を続けていたある日。




「なぁ、シン。
俺と一緒に小金稼ぎしに行かへんか??」






ロスのユースホステルで知り合った日本人・レオが俺に話を振ってきた。





「小金稼ぎ??」


「そうや。
来週シスコで海岸お掃除ウィークっていうイベントがあるんやけどな?そこで一緒に屋台やらへんか??」


「屋台??」


「そうや。屋台♪」




レオも俺と同じくバックパッカー。
高校を卒業して、フリーターをして金を貯めて、旅に出たと行っていた。






若いくせに妙に経済観念のあるヤツで。
行く旅先、旅先で、小金を稼いで旅の軍資金を貯めていると言っていた。




「俺、そこでシェーク屋をやろうと思てんねん。」


「シェーク屋??」


「そう。アメリカのシェークって砂糖と添加物の味ばっかりでおいしくないやろ?
生フルーツたっぷりのジュースとシェークは結構いい小金稼ぎになるんや。物珍しいからな。」




そう言ってニシシと笑う、レオ。