想像出来うる限りの、最悪のシナリオ。



きっと……
そういうことなんだろう……。



悲しいけれど

苦しいけれど……




私たちは、そう、理解をした。







そして1週間後。

人事部から辞令が下り…

広報部は田中課長が田中部長に

そして田中さんがまさかの課長に昇進!!

そして…私、高宮伊織は係長になった。








桐谷慎のいない、変わらない、過ぎていく、日常。







会社に行くと

『おはよう、高宮♪』

微笑むカレを思い出す。




家に帰ると

『好きだよ、高宮。』

そう言って私を甘く抱きしめて、狂わせた、カレの腕を思い出す。






会いたい、

なのに会えない。





家に帰って一人になると、彼を思い出して…
切なくて苦しくて涙が溢れる。





泣きつかれて寝て

会社に行って

また家に帰って一人で泣く。





そんな日々を過ごしていた頃。




私は自分の体の異変に気づいた――……。