――桐谷慎……!!! 私の目から、ありえないくらいの量の涙がこぼれ出る。 私も…、私もだよ、桐谷慎!! あなたに出会って初めて知ったの。 自分の理性じゃ制御できない、この気持ちも 切なさも。 あなたを想うだけで 幸せで 心強くて。 なのに、もっと愛が欲しくて ズルく 汚くなっていく、貪欲な私。 そんな自分がいたなんて… 私は知らなかった。 あなたに出会うまで、そんな自分がいたなんてまったく知らなかったんだよ、桐谷慎。