『高宮へ。



思い返せば、コレが高宮に渡す人生最初の手紙だね。



でも、この手紙を読んでる…ってコトは俺はお前に選ばれなかった…ってコトかな??




高宮、俺はお前がかなり好きだった…、ううん…なんか違うな。

好きよりもっと強く。
もっと自然で穏やかに……、そうだな。
俺はお前を愛していたんだと思う。



俺を100%の気持ちで愛してなんてないクセに、俺だけを好きなフリする高宮も。


俺をつなぎ止めたいだけにSEXに誘う高宮も。


子どもみたいに無垢で、純真で、バカでカワイイ高宮も。


お前のきれいな部分も汚い部分も
醜くて、エグい、ズルい気持ちも



全部……
全部俺はいとおしいと思ってたよ。




こんなの変だとお前は笑うかもしれない。




だけど…さ??





きれいなだけじゃない。
ズルくて、したたかで。
しなやかで逞しい、高宮伊織という女を…俺は心の底から愛してたんだよ。