君を想うとⅢ~True love~




まっすぐに
視線をそらさずに、カレの答えを待っていると



「ホントに…、正反対なんだね。
イブちゃんと高宮さんは。」



ハンドルを握って前を見ながら
幸田先生はフフッと笑う。





そうして、しばらく無言で車を走らせると

「イブちゃんの死因を知ってる?」

先生は突然そんな質問をぶつけてきた。





イブの死因??




そういえば…
先生、さっきも言ってたよね。



『同じメにあっても……』


って……。





私は桐谷慎との思い出を少しずつ紐解く。






『彼女は…死んだんだ。
俺とのデートの帰りに交通事故に巻き込まれてね。』






確か……
そう言っていたはず。





「交通事故…でしょ??」




静かに問いかけると先生は小さくコクンと頷く。
そしてハァと決心したようにため息をつくと、前を見据えてこう言った。




「小さな男の子をかばってね。
イブちゃんは道路に飛び出したんだよ。」




その言葉を聞いて。
背筋にゾゾッと寒気が走る。