もう!!
なんなのよ、この人!!


忘れてた痛みを一気に思い出せそうなほどの、ガックリ感。


胡散臭い!!
なんかよくわかんないけど、胡散臭い!!




なんだかどこかで感じたような胡散臭さを感じながらジトーっとした目で先生を見ていると



「あ、疑ってる??」



飄々とした声で先生がハハハと軽やかに笑う。





「疑ってます!!」

「えー、酷いなぁ。
誠実さが売りの“幸田センセイ”なのになー、俺。」





その言葉を聞いて。
私はこの先生の苗字が“幸田”なのだと初めて知った。



キョトンとしながら。
でもなんだか懐かしい空気感に包まれながら、先生の次の言葉を待っていると




「俺の名前は幸田晴人(コウダ ハルト)。
キミの大事なシンちゃんとは、高校時代からの友人だよ。」




そう言って、
幸田センセイはフフっと笑った。