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公園で出会ったカワイイ2歳児・しんちゃん。


どうやらしんちゃんはボール遊びが大好きなようで、ひたすら投げては拾って、投げては拾ってを繰り返している。





そんな遊びに付き合いながら、時間を忘れて遊んでいると


「しんー!!そろそろ帰りましょー!!」


お母さんが私たちに声をかける。





――あれっ!?もうそんな時間!?




あわてて時計を見るともう時刻は17:40分。





澄み渡る青空は、少しずつオレンジ色に染まっていて、夕暮れ色に変わりつつある。





「えー。まだあそびたいよー。」

「だぁめ。早く帰らないとご飯が遅くなっちゃうわよ??
今日はもう帰りましょう。」

「えー。やだー!!」

「こらこら、しん。
今日の晩御飯はお前の好きなグラタンじゃないか。早く帰らないと食べられないぞー??」




帰りたくないとダダをこねていたしんちゃんは“グラタン”の言葉を聞いてグッと表情を変える。




「んー!!」

「ほら。帰るぞ?しん。」

「ほら。帰りましょ?しん。」



そんな困った表情のしんちゃんを見て、クスクス笑いながら彼の手を取るお父さんとお母さん。




――ふふっ、カワイイ。




右手をお父さん
左手をお母さんに繋がれながら、しんちゃんは難しい顔をしたままテクテクと歩いていく。