「伊織は知ってるの?」
「あぁ。直接は言えなかったけど…な。」
「祐吾は?」
「もちろん、知ってるよ。」
「そう……、寂しくなるね…。」
そう言ってジンライムをグイッと煽るとセンパイは驚いたように目を見張る。
「何?」
「いや…、一ノ瀬は冷静なんだな…と思って…。」
…ほーぅ。
誰かと比べてるわね、この言いぐさ。
その言葉にピンときたあたしは
「悪かったわね、可愛げなくて。
…で?伊織の反応はあたしと比べてどうだったワケ??」
フフーンと悪い顔をしながらセンパイの顔を覗きこむと
「バッ…、なっ…!!!!!!」
フイを突かれたのか、真っ赤な顔してセンパイはググッとのけぞる。
うーん、かわいい。
センパイは時折、こんな風にドS心をくすぐるイイ反応をする。
伊織をいじめるのも楽しいけどセンパイをいじめるのもかなり楽しい。



