その目は…




『俺が探してくるから!!』





あの夏の日に、私の制服を探すといって飛び出した

あの時とまったく同じ、強くてまっすぐで、優しい、優しい瞳だった。








あのときから…
きっとしゅーちゃんは何にも変わっていないんだろうな。




いつだってまっすぐで
いつだって優しくて
自分の気持ちに正直に、
ウソをつかずに生きている。







少し少年くささの残る、高校生の頃のしゅーちゃん。

大好きで、大好きで、
あの頃の私は、お日様みたいにキラキラ輝くしゅーちゃんに夢中だった。






あれから10年近くたった今でも…
彼の前に立つと、あの時の気持ちを思い出してドキドキする。







でも………






「伊織。
お前が俺を選べない本当の理由と、部長を選ぶ理由は何だ??
はっきり、キッパリ、グッサリと言ってくれ。」







そんな気持ち、今の彼にとっては何の救いにもならないんだ。