君を想うとⅢ~True love~




「好きだよ、伊織。
お前が明日、部長じゃなく、この俺を選んでくれるコトを…心から願ってる。」





それだけを呟いて。
俺は伊織の前を後にした。




そして伊織を残して先に出ると、通路をウロウロしながら俺を探している田中さんを発見した。







「ゴメン、田中さん!!」


「もぅ~、探したよー。
ほらほら、みんな待ってるよ??」







田中さんの肩をポンと叩くと、田中さんは嬉しそうな顔をして俺に向かってニッコリ微笑む。







俺がみんなに合流すると




「あ~っ!!高宮センパイ~!!」






伊織も時間差で俺たちに合流。







「この後、2次会に行こうって言ってるんですけどセンパイもどうですか??」








喜多川は嬉しそうに伊織にすりよる。
(…ムカつく。)





「あ…、ゴメン。私ちょっと気分悪いから…。」






そう言って、伊織はやんわりと喜多川の誘いを断る。