「好きだよ、伊織。
お前が明日、部長じゃなく、この俺を選んでくれるコトを…心から願ってる。」
それだけを呟いて。
俺は伊織の前を後にした。
そして伊織を残して先に出ると、通路をウロウロしながら俺を探している田中さんを発見した。
「ゴメン、田中さん!!」
「もぅ~、探したよー。
ほらほら、みんな待ってるよ??」
田中さんの肩をポンと叩くと、田中さんは嬉しそうな顔をして俺に向かってニッコリ微笑む。
俺がみんなに合流すると
「あ~っ!!高宮センパイ~!!」
伊織も時間差で俺たちに合流。
「この後、2次会に行こうって言ってるんですけどセンパイもどうですか??」
喜多川は嬉しそうに伊織にすりよる。
(…ムカつく。)
「あ…、ゴメン。私ちょっと気分悪いから…。」
そう言って、伊織はやんわりと喜多川の誘いを断る。



