桐谷慎。
あなたは言ってたよね?
『お互い刺激しあって高めあえる、戦友みたいな女に惚れるね。』
……って。
アレは…出会って間もない頃。
偶然(?)出会った通勤途中で“男の人はキャンディみたいに甘くてフワフワした子が好きなんでしょ?”って問い詰めたら『お子ちゃまだな~』って。
彼は笑いながらこう言ったんだ。
『そんな女に興味はないよ。』
桐谷慎。
私、やっぱりあなたが好きだ。
包まれるだけじゃなく、私が彼を包んであげられるくらい、優しくて強い女の子に私はなりたい。
あなたの隣が似合う女の人になれるように。
あの悪魔に“つまんないオンナ”って言われないように。
私は今から一つずつ階段を登っていくんだ。
好きだから。
桐谷慎が、やっぱり誰よりも好きだから。
彼につまんないオンナって思わせないように。
彼がいつも私に魅力を感じてくれるように。
どんな時でも輝いていられる素敵な女の人になれるように。
私は…強くならなきゃいけない。
しゅーちゃんに甘えなくても
理央に背中を押してもらわなくても
一人でちゃんと恋愛できるように、自分の足できちんと歩いていけるように。
私は強くて優しい、女の人にならなくちゃいけない。



