「俺は…水島の可愛いくて優しい所が一番好きだけどな。
アイツのどうしようもなくズルい考え方や、心の闇みたいなモンも……全部引っくるめて愛しく思うよ。」




そう言って。
祐吾は近くにあったタバコに手を伸ばす。






「俺はお前と違って、水島の嫌いなトコなんて箇条書きにして何個も書き出せるよ。
変に几帳面な性格もイヤだし、打算的な性格もちょっとイラつくわ。」






そう言って。
祐吾は目を細めて優しい顔してフフッと笑う。







「俺と秀人を比べて文句言う時なんて、本気でイラつく。なんでこんな女に惚れてるんだろう…って…自分を心底恨むよ。」





いつも俺様で男っぽい祐吾が見せる柔らかな表情。



それだけでわかる。




きっと…亜美は幸せだ。






ブーブー文句垂れながらも、祐吾は亜美にすげぇ惚れてる。







それに…凄いと思った。



俺が言えた義理じゃねぇけど、亜美がやらかしたコトは女としても人間としてもサイテーだ。





普通に考えて…ありえねぇだろ。
俺を繋ぎ止めたいが為だけに、俺の親友と子どもを作るだなんて。