恥ずかしい。
顔から火が出そうなほど恥ずかしい。
でも…彼なら受け止めてくれるのかもしれない。
どんなに汚くても、恥ずかしい私でも
『可愛いかったよ?高宮』
って微笑んで、頭をナデナデしてくれる。
思えば私は、今まで彼に幸せにしてもらうばっかりだった。
愛が欲しいと求めてばかりで、彼の愛を受け止めるのが当たり前で、どこまでも優しい彼に甘えてばかりで…。
本当の意味で彼を理解しようとも、認めようと努力したこともなかった。
だって…
そんなことしなくても、彼は与えてくれたから。
無償の愛も
ぬくもりも
安心感も
信頼も
彼は私に与えてくれたから。
求めなくても与えてくれたから、気づかなかった。
ううん…。
そうじゃないね。
彼を幸せにしようとする努力を怠ってた。
彼だって生身の人間で強い所もあれば弱い所もあって。
与えるだけじゃなく与えられたいと強く思っているんだってこと…見ないフリをしていたのかもしれない。



