ホントの…私…か。





桐谷慎は私が嫌がる恥ずかしいコトを無理やりさせて、楽しんでるワケじゃ決してないんだ…。





Body Talkを通して私の頑なでお利口さんな皮を一枚一枚はがしていきたいだけ……なのかもしれない。
(もちろん本性がドエロだからっていうのもあるけれど。)




確かに…
桐谷慎が恥ずかしいコトを要求する度、それに答える度に桐谷慎に対して構えていた一部分が抜けてきて…。
彼に対して素直な自分がさらけ出せるようになっていた気がする。





抱き合う度に愛しくて、抱き合う度に彼をもっと近くに感じる。







それ以上に…
彼と抱き合う度、桐谷慎に対して抱いていた私の心の鎧は一枚ずつはがされて……。


まるで赤ちゃんみたいに素直で自然な私で彼の前に向き合えた気がする。








それがきっと“ホントのお前を見せて”っていうのと同義語なんだ。








最後の鎧の一枚を桐谷慎は私から剥がそうとしている。


無理やりにではなく、同意の上で。









ホンキを見せろ…って桐谷慎は言った。

今回は助けてやらないとも。








彼は…見たいんだ。


私が心の底から彼を求めている証拠を。


最後の一枚を剥がした私を。