しばらくして。
「で~きた♪」
満足そうに笑いながら私の首元に指先で触れる桐谷慎。
余韻に浸りながらポーッと彼を見つめていると
「ククッ。
コレ見つけた時の藤堂が見物だな。」
「…へっ?!」
悪魔のように桐谷慎が笑う。
そんな彼にギョッとして、彼の瞳をまっすぐに見つめていると
「絶対アイツ“部長と伊織はHしたんだ!!”って勘違いして、真っ青になるんだろうな~。焦るんだろうな~。
フフッ。楽しみ~♪♪♪」
――あ…、悪魔ーっ!!!!!
にっこり笑ったまんまご機嫌度MAXなドS部長、桐谷慎。
「藤堂は俺のカワイイ部下だもん。美味しくイジメてあげないとね♪♪」
そんな悪魔なセリフを振り撒きながらニコニコした天使が爽やかに呟く。
「今頃、停電騒ぎでテンパってるだろうからな~、藤堂。
こんな状態でこんなのつけてたらパニックパニックだろうねぇ。」
そう言って。
ホントに嬉しそうな顔をしながら桐谷慎は満面の笑みで微笑んだ。



