だけど…
それが“憧れ”なのか“愛”なのかと聞かれると答えに困る。




正直…
私は揺れていた。






だって、プロポーズされたのなんて生まれて初めてなんだもん。
そりゃ~女の子なら誰だってトキメいちゃうよ。




だけど…
一時の感情に流された答えだけは絶対に出したくない。
もっとちゃんと二人と自分のコトを考えたい。



だから、桐谷慎とはもう一度きちんと話したいと思っているのに…
敵はそんな隙を一切見せやしない。



なんとかコンタクトを取ろうとあの手この手で攻めるんだけど、スルリスルリとかわされる。






―もうっ!!なんで逃げるのよ!!!!!






もうこのまま、話すチャンスすらないんじゃなかろうか。


そう諦めそうになっていた、ある日の夕方。






チャンスは突然やってきた。